最後が雑だと全部台無し。ビジネスで怖いほど効くピークエンドの法則。

どうも、プロインタビュアーのにゅきおです。
神戸の北野町でプロインタビュアーをさせていただいております。
収録していない人も含めると約1723人以上の方にインタビューの実績があります。
来年は午年。
そう聞くと、なぜか馬刺しが食べたくなる――
人間って、案外そんな単純なものですよね。
でも、こういう瞬間に思い出すのが、「人は出来事を“全体”ではなく、“印象が最も強かった瞬間と終わり方”で記憶する」という事実です。
これは心理学でいう”ピークエンドの法則”と呼ばれています。
Contents
ピークエンドの法則とは?
心理学者ダニエル・カーネマンが提唱した理論で、人間は「経験全体の平均値」ではなく、
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最も感情が動いた瞬間(ピーク)
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最後の印象(エンド)
この2点を中心に、体験全体の評価を決めてしまう、というものです。
途中が多少荒れていても、ピークが良かったり、終わりが心地よければ「良い体験だった」と感じる。
逆に、どれだけ前半が素晴らしくても、終わりが悪いと「なんか微妙だった」にすり替わる。
人の記憶というのは、それくらい“構造的に偏っている”のです。
ビジネスではどこが“ピーク”でどこが“エンド”なのか?
これは業種・シーンによって変わりますが、具体的にはこんな部分です。
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接客・サービス業
ピーク=一番気持ちの良い対応
エンド=お見送りや最後の一言
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EC・購入体験
ピーク=商品到着・開封体験
エンド=購入後メールやフォロー
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提案営業
ピーク=決定打となるプレゼン部分
エンド=会議の締め方やお礼の伝え方
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クリエイティブ
ピーク=見せ場のシーン
エンド=余韻の残る締めくくり
ビジネス全般に共通して言えるのは、
人は全体ではなく「印象点」で体験を評価するということです。
ピークエンドを軽視すると起きる“よくある損失”
特に多いのが、【終わりだけ雑で、全体の印象が落ちるパターン】
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フォローが遅れる
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最後のメールが機械的
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会議終了が曖昧で締まりがない
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動画のラスト数秒が急に簡素になる
こうした“エンド部分の乱れ”だけで、他の努力がまとめて薄れてしまう。
逆に言えば、同じ実力でも「終わり」が整っている企業の方が評価されるという構造があります。
ビジネスへの応用:3つ押さえるだけで効果が出る
① ピークを意図的に設計する
良い瞬間は、意図的に作り出す。
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どのタイミングで感情が動きやすいか
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何を“見せ場”として強調すべきか
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どこが体験のハイライトになるか
この部分を意識すると、顧客満足の“山”が明確になります。
② エンドを丁寧に整える
終わり方が、体験の総仕上げです。
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最後の挨拶を丁寧に
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お礼メールの一文を人間味のある言葉に
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動画や資料の締めを簡素にしない
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サービス終了後のフォローを習慣化する
エンドは“印象の出口”なので、ここを整えるだけで評価が安定します。
③ 平均点ではなく“記憶に残る点”に注力する
全工程を均等に100点にする必要はなく、重要なのは、
「記憶に作用するポイントを押さえること」。
ピークとエンドさえ強ければ、途中の細かい揺れは人はほとんど覚えていません。(飲み会で話した内容は覚えてないが楽しかった!はそういうことです。)
まとめ:ビジネスは「どう思い出されるか」で決まる
人が覚えているのは“事実そのもの”ではなく、心が動いた瞬間と最後の印象だけだということ。
だからこそ、顧客体験・サービス設計・営業・クリエイティブ、どの業界も、
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どこをピークにするか
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どう終わらせるか
この2点を明確にすることが、再現性のある成果につながります。
来年の戦略はピークとエンドを意識してみるのはいかがでしょうか。
最後に、
来年は午年。
そう聞くと、なぜか馬刺しが食べたくなる――
なりましたよね。
エンドの記憶が残った人はこのインタビュー番組がおすすめ。


